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Wrote 2002/06/03

修正パッチ/定義ファイル更新


神崎:「さて、ウィルスに対しての防衛力を維持するためには、日々すべきことがある。一つは定義ファイルの更新だ」
望美:「その定義ファイルって何かしら?」
神崎:「簡単に言うと、ウィルスの辞典のようなものだ。ワクチンソフトはウィルスを見つける事が何よりの使命だが、見つけるには相手を知らなければならない。新種のウィルスは日々生まれているから、辞典がいつまでも古いままだと辞典に載っていないウィルスを見つけ出せない」
曽根:「最近は自動更新ツールが一緒にインストールされるんだから簡単だろ? だいたいうるせえほど『更新しろ』って言ってくんだし」
神崎:「モノによってはユーザー登録が必須になってるんだが、それだけで面倒くさがる人もいる。ただ、こればかりは面倒くさがってはいけない。何度も言うが、こういうソフトはきちんと更新し続けなければ意味が無いんだ」
南子:「あたしのパソコン、めったにネットに繋がないんだけど?」
曽根:「メールする時繋がねぇの?」
南子:「だいたい携帯ですましちゃうもん」
曽根:「ネットワークに繋がってないんなら、感染自体めったにしねぇよ」
南子:「でもフロッピーとか CD-R とか時々もらったりするだもん。そういうのからもうつったりするんでしょ?」
神崎:「もっともだ。最近ウィルスというとワームの話ばかりだから、メディアからの感染が軽視されている気はする。そういう時は定義ファイルを別のマシンでダウンロードするしかないな」
京介:「郵送してもらうとかってできないかな?」
神崎:「例の3社のページをざっと眺めてみたが、そういうサービスは見つけられなかった。正直そういう環境は少ないだろうから、どこの会社もやってないと思うね」
南子:「あ〜めんどくさいなぁ」
神崎:「お前にはこっちから回すよ。ところで、更新しなければいけないのはワクチンソフトだけじゃない」
沢:「……あれ?」
曽根:「修正パッチだよ、修正パッチ。Windows とか IE とか Outlook とかのセキュリティホール埋めねえと、そこ突かれるだろ?」
神崎:「別にこれは Windows や IE や Outlook に限った話じゃない。Mac だろうが PC-UNIX だろうが Netscape だろうが Opera だろうが、後は省略するが、とにかくどんなソフトウェアにもプログラムのバグによる抜け道――つまり、セキュリティホール――が眠っているものだ。だから、見つかったらなら塞がなければならない」
曽根:「Windows 系だったら、だいたいは Windows Update でややこしい事考えなくても修正パッチを当てられる。――パッチ出てくるのめっちゃめちゃ遅いけどな(苦笑)」
神崎:「まあ Windows Update で更新したせいで逆に問題がおきたりするケースもあるがね。それが嫌なら、その辺りの情報を自分できちんと追っかけるしかないな」
京介:「なるほど……あれ? 例えば IE や Outlook 以外のブラウザやメーラを使っていた時は?」
神崎:「それぞれのサイトで更新情報を確認して、常に最新版に更新しておくように心がけることだ。あえてもう一度苦言を呈しておくが、ソフトウェアを乗りかえるという事はあくまで短期的な効果を狙ったものでしかないんだ。入れたら入れっぱなし、変えたら変えっぱなしでは結局意味が無いんだ。ほったらかしになるのは、結局防犯意識がかけてるからだよ。だからソフトウェア云々の話に終止する前に、まず防犯意識を向上させないといけないんだ。心構えがきちんと出来ているのに、やり方がピンときていないだけなら、わからないことを教えればそれですむ。だが出来ていない人には何を言ったって結局何もしないさ」
南子:「……聞〜てると、なんだか面倒くさいなぁ」
神崎:「そりゃ面倒くさいものだよ。時間や労力を必要とする。随分前にちらっと言ったが、身を守るためにはコストがかかるのさ。そしてどれだけコストを支払えるかは個人差があるだろう。次は心構えとコストについて語ろうか?」
南子:「筆者、ちゃんと続き書くかな書くかな?(笑)」
京介:「せっかく良いことを書いてるんだから、書いて欲しいけど」
南子:「珍しく、ね(笑)」


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