さて、どこから描いてよいのやら。今回はフルスクラッチなので、当然描き始めるキャンバスは真っ白。覚悟を決めて「えいやっ」と線を引くしかありません。かなりあたふたしながらマウスで線を引いて大体の型どりをします。
……ここでいきなり線を引いてさくっと絵が描けるのなら苦労はしないんですよ、そもそも。
私が普段から「絵は描けない」と嘆いている理由は、自分で線を引いて絵が描けないからです。この辺りはピンとこない方も結構多いかと思います。ドット絵が描けるのになんで普通の絵が描けないの? というわけですよね。
はっきり言ってしまうと、これは全く別の技術が必要になるからです。あまりいい例えではないですが、笛を吹くのが巧い人が必ずしもピアノを弾くが巧いわけではない、というようなものです。もちろん応用が利くところは色々あるのでしょうけど、やっぱり根底は別物ですね。
いやもちろん、どっちもほいほい描ける人だっているのですが。(^^;;) 多分経験と才能の差ですね。
ちなみに大きさが大きくなればなるほど普通の絵に近づいてゆくので、私は大きなドット絵が描けません。多分今回の作品や斜め向き鶏奈ぐらいが限界サイズでしょう。
で、これが型どりした所です。見てください、なんという幸運でしょう。この私が短時間でこれだけ描けました。
――ええ、普段はこんなレベルの線画すら描けないわけで。(^^;) だからフルスクラッチを嫌がるのです。
上の画像のままだとどこから修正をかけていいのかピンと来なかったので、とりあえず顔の辺りを適当に肌色で塗り、目を瞳っぽく黒で塗りつぶしてみます。また眉毛もちょこちょこっと修正。
やれやれ、試行錯誤はまだ始まったばかりなのに随分苦労しています。大丈夫か?
前髪と耳の型どりをしてみました。かなりいい加減です。いい加減ではない線をいきなり引けるようなら苦労は(以下省略)。
縮小版と見比べてみると、どうも左目が寄りすぎているかな? と感じたので1ドットずらしてみます。さらになんだか面長な感じも受けたのであごの辺りを少し上にずらしてみたり。
だんだんピンと来なくなってきたので、髪の毛と首を塗ってみます。ただそれだけなのに何となく作業が進んでいるように錯覚する辺り、私はかなり能天気ですねぇ。