[鶏小屋の入り口に戻る] [目次に戻る]

地球は回らない

〜Encarta99 百科地球儀〜
沢:「じゃーん!」
京介:「『Microsoft Encarta99 百科地球儀』?」
沢:「うん、この間買ったの」
京介:「地球儀買ったって言うから、本物の地球儀だと思ってたよ。これの事だったんだ」
沢:「そう! これで地球がぐるぐるぐる〜」
神崎:「俺は嫌いだがね」
沢:「あれ? どうして?」
神崎:「地球儀を回す前に嫌になった。造りが悪いんだ」
京介:「例えば?」
神崎:「例えばインストール元の CD-ROM からしか利用できないんだ。姉妹品の『Encarta99 百科事典』はちゃんとどの CD-ROM ドライブからでも利用できるのにな」
京介:「う〜ん、CD-ROM ドライブを二つも三つも持ってるかなぁ」
神崎:「CD-R がだいぶん普及しているし、仮想 CD-ROM をハードディスク上に作成するソフトだってある。CD チェンジャーは珍しいかもしれないが。ただ、こういう仕様はプログラムの質の問題だと俺は思うがね。事実、Encarta 百科事典の方は Encarta98の頃からそういう造りになっていた。同じメーカーのそれも姉妹品だぞ」
沢:「同じ姉妹なのにぃ〜」
神崎:「それから、Internet Explorer 5.0 が入っている所へインストールすると、IE5 が消せなくなる。冗談みたいな話だが」
京介:「信じられない話だね。どうしてそんな事になるの?」
神崎:「このソフト、IE4.0 以降が必須でな。インストール時に有無を言わせず IE4.01SP1 を入れる――アンチ IE 派が激怒するような仕様だ――んだが、IE4.01SP1を入れようとして途中で IE5 があるのに気付くんだな。で、 IE4のインストールを中止するんだが、この時に IE5 のアンインストール情報を吹っ飛ばすらしい。百科地球儀自体はちゃんとインストールされるから問題ないが」
京介:「『わざと』だとは思いたくないよね(苦笑)」

神崎:「ついでに言っておこう。もう一つ冗談みたいな仕様がある」
沢:「まだあるの(笑)?」
神崎:「Internet Explorer 5 のセキュリティレベルを”高”にしていると、『”中”にして下さい』って寝言を言われるんだ」
京介:「はぁ?」
神崎:「それも『インターネット』エリアと『イントラネット』エリアの両方とも”中”にしろとのお達しだ」
京介:「ローカル(直接利用しているパソコン)じゃなかったの?」
神崎:「百科地球儀は IE の機能を利用しているから、たぶん IE がネット上のデータなのかローカルのデータなのか区別がつかないんだろう。さぞ抽象化が高度に行われているんだろうな(笑)」
沢:「そういえば、WindowsUpdateでもそう言われたよ」
京介:「『信頼済みのサイト』に登録したら大丈夫だったんじゃないかな」
神崎:「『信頼』?! Microsoft を?! 最高の冗談だ(鼻で笑う)」
京介:「……それは言い過ぎじゃないかな……」


1999/07/24 文字修飾を追加しました。(筆者)
[鶏小屋の入り口に戻る] [目次に戻る]